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インプラントは抜歯即時埋入が良い?メリット・デメリットを理解しよう

カテゴリー: インプラント治療・手術

インプラントは何らかの理由で失った、あるいは保存が不可能となった歯を歯根から回復できる治療法です。ブリッジや入れ歯にはない歯根が存在することから、天然歯に近い噛み心地や見た目を手に入れられます。

ただ、治療期間が長く、外科手術を複数回行わなければならないなどのデメリットを伴うため、従来法より敷居がやや高くなっているのが現実です。今回のテーマである「抜歯即時埋入法(ばっしそくじまいにゅうほう)」を適応すれば、そうしたデメリットを最小限に抑えられます。

抜歯即時埋入とは

抜歯即時埋入とは、その名の通り抜歯をしてすぐにインプラントを埋め込む方法です。患者さんからするとそれは当たり前のことのように感じるかもしれませんが、これまではそれが当たり前ではなかったのです。なぜなら、細菌感染などを防ぐ目的で、傷口が癒えるのを2~3ヵ月程度待つのが一般的だったからです。専門的には「抜歯待時埋入法(ばっしたいじまいにゅうほう)」と呼ばれるもので、インプラント手術のスタンダードとなっていました。

医療技術が発展した今は、抜歯をした後すぐにインプラントを埋入しても、しばらく期間を空けて手術を行っても、予後が大きく変わらなくなったため、抜歯即時埋入を行う歯科医院も増えてきました。ただし、抜歯即時埋入を行える歯科医師もそれを適応できる患者さんもある程度、限定される点には注意が必要です。

早期埋入について

インプラント治療には、抜歯即時埋入と似たようなものに「早期埋入(そうきまいにゅう)」という方法もあります。早期埋入は抜歯をしてから数週間後にインプラントを埋め込む方法で、抜歯即時埋入とは明確に異なります。従来法よりも少し早い時期にインプラントを埋め込める点が大きなメリットです。

抜歯即時埋入

抜歯即時埋入のメリット・デメリット

インプラント治療で抜歯即時埋入を適応すると、次に挙げるようなメリットとデメリットを伴います。

メリット・デメリット

【メリット】

・インプラント治療の期間が短くなる

抜歯即時埋入のメリットとして第一に挙げられるのは「治療期間の短縮」です。歯を抜く処置からインプラントを埋め込む処置まで2~3ヵ月空ける必要がないため、その分だけ治療期間も短くなります。インプラントはもともと従来法よりも長い期間がかかる治療法なので、それを数ヵ月短くできることは患者さんにとって極めて大きなメリットとなります。

・心身への負担を減らせる

今日は抜歯をして、数か月後にはまたこの場所で外科手術を受けなければならない。抜歯待時埋入法ではそうした心身への負担が大きくなりがちです。両方を一度の手術で済ませられる抜歯即時埋入法なら、今日頑張れば大きな手術をいっぺんに終わらせることができる、と前向きになれる方も多いことでしょう。実際、心身への負担を減らすことができたという患者さんが多いです。

・歯がない期間を短くできる

従来法では、歯がない状態で数ヵ月を過ごさなければなりません。その間、口元を見られることに強いストレスを感じる方もいらっしゃいます。歯列内に歯がない部位があること自体に不安感が生じる方もいらっしゃることでしょう。抜歯即時埋入なら、そうした歯がない期間を最小限に抑えられます。

・歯を抜いた場所の骨が痩せにくい

歯を抜いた場所は、徐々に痩せていきます。2~3ヵ月程度であれば大きく痩せることはありませんが、すぐにインプラントを埋入する場合よりもそのリスクは高まります。ケースによっては埋入手術までの治癒期間がさらに伸びる場合もあるため、骨の吸収というリスクも考えておく必要があるのです。抜歯即時埋入ではそのリスクを減らせます。

【デメリット】

・歯科医師には高度な技術や知識が求められる

抜歯即時埋入には、高度な技術と知識、豊富な経験が必須となります。標準的なインプラント治療を行った経験があるだけでは、抜歯即時埋入を確実に実施することは難しいのです。そのため抜歯即時埋入を行える歯科医師および歯科医院を探すことから始めなければなりません。できれば前歯や奥歯など、ご自身の症状と同じケースを抜歯即時埋入で治療した経験がある歯科医師が望ましいです。

・対応していないインプラントも少なくはない

抜歯即時埋入は、標準的なインプラントの埋入法ではありません。インプラントの中には、抜歯待時埋入にしか対応していないメーカーも少なくないのです。つまり、抜歯即時埋入ができる歯科医師が見つかったとしても、採用しているインプラントメーカーがそれに対応していなければ、従来法の抜歯待時埋入を選ばざるを得なくなります。

・感染のリスクは高くなる

抜歯即時埋入は、歯を抜いた後の傷口が癒えるのを待たずに人工歯根の埋入を行うことから、従来法よりも細菌感染のリスクは高くなります。それは前歯も奥歯も変わりはありません。患部が細菌に感染してしまったら、人工歯根と顎の骨との結合が妨げられて、インプラント治療そのものが失敗に終わる可能性も高まります。

抜歯即時埋入をオススメできる人・適応例

抜歯即時埋入は、メリットが多い手術法ですが誰にでも行えるというわけではありません。次に挙げるような条件に合致する場合は、抜歯即時埋入をおすすめできます。

・顎の骨が健康

顎の骨が健康で、厚みと高さと密度が十分にある場合は、抜歯をした後にすぐインプラントを埋め込んでも問題ありません。チタンと骨が結合するオッセオインテグレーションも起こりやすいことでしょう。

・歯周病にかかっていない

抜歯即時埋入を行う上で、歯周病にかかっていないことは前提条件となります。歯周病は歯茎や顎の骨を破壊する病気であり、インプラント治療の天敵ともいえます。歯周病を発症しているということは、お口の中の衛生管理も不十分となっており、感染のリスクが高まります。

・周りの歯が虫歯になっていない

インプラントを埋め込む部位の周囲に虫歯がないことも重要です。インプラント自体に虫歯が感染することはありませんが、その状態のまま手術を行うと、患部への感染リスクが高まります。また、口腔衛生管理が不十分であることも考えられるため、少なくとも抜歯即時埋入はおすすめできないでしょう。

まとめ

今回は、歯を抜いてすぐにインプラントを埋め込む抜歯即時埋入について、東陽町のナオデンタルクリニックが解説しました。抜歯即時埋入は高度なインプラント手術の方法であるため、どの歯科医院でも行えるわけではありません。メリットだけではなく、デメリットを伴う点にも注意が必要です。そんな抜歯即時埋入でインプラント治療を受けたいという方はぜひ当院までご相談ください。江東区のナオデンタルクリニックは抜歯即時埋入の実績豊富な歯医者さんです。

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