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現実的にインプラントは何本まで埋められる?

カテゴリー: インプラントの知識

周りの歯に影響を与えずに欠損部を補えるインプラント。その安全性や快適性、機能性は広く知られるようになり、多くの人が失った歯の治療法としてインプラントを選択しています。たくさんの歯を失った場合は、そのすべてをインプラントで治療したいと希望されるケースも少なくありません。


そこで今回は「インプラントは何本まで埋められるのか」という現実的な本数制限について、江東区東陽町のナオデンタルクリニックが詳しく解説をします。

インプラントは何本まで埋められる?

インプラントは、人工歯根と人工歯(上部構造)、それらをつなぐアバットメントで構成される装置です。概観は天然歯に似ており、入れ歯のようなさまざまなパーツが付随しているわけではないので、顎に適切なスペースがあれば問題なく埋め込めそうなものです。

実際、インプラントは理論上、失った歯の数だけ埋め込むことができます。例えば、上下の顎でそれぞれ10本ずつ歯を失ったケースで、合計20本のインプラントを埋め込むことは可能です。歯がまったくない無歯顎(むしがく)の症例でも、上下で20本の人工歯+人工歯根があれば、食事や会話を不自由なく行えるようになることでしょう。

ただし、これはあくまで理論値であり、臨床の現場ではもっと体に優しい、経済的にも優れた方法でインプラント治療を行います。そもそもインプラントを安全に埋め込むためには、患者さんの顎の骨や全身の状態が良好でなければいけません。着脱式の装置である入れ歯とは、まったく異なる考え方で治療の計画を立てなければならないのです。

理論上のインプラントの本数

現実的なインプラントの本数制限

さて、インプラントは理論上、失った歯の数だけ埋め込めるということをお伝えしましたが、現実的には何本まで埋入できるのかも気になることでしょう。インプラントの本数制限は、「患者さんの顎骨や全身の健康状態」に加えて、「失った歯の本数や部位」などによっても変わってくるため、一概に説明するのは難しいです。そこで簡単なシミュレーションを行ってみましょう。

【ケース1】1本の歯を失った場合

歯を1本だけ失ったケースでは、1本のインプラントを埋め込みます。これが最もスタンダードなインプラント治療です。

【ケース2】2本の歯を失った場合

2本の歯を失った場合は、2本のインプラントを埋め込みます。ここまでは喪失歯とインプラントの関係が1:1となっています。

【ケース3】3本の歯を失った場合

連続した3本の歯を失った場合は、ブリッジという選択肢が登場します。2本のインプラントを埋め込んで、それを支台歯としたブリッジを装着するのです。もちろん、3本のインプラントを埋め込んで、それぞれに上部構造を装着することも可能ですが、心身への負担や経済性を考慮した場合、ブリッジにした方がメリットも大きくなります。

【ケース4】すべての歯を失った場合

すべての歯を失ったか、抜歯する予定の場合は、治療方針によって埋め込むインプラントの本数も大きく変わってきます。この時に重要なのが「喪失歯:人工歯根=1:1」と考えることはまずないという点です。

現実的には何本まで埋められる?

永久歯は親知らずを除くと全部で28本生えてきますが、それをすべてインプラントで置き換えることは、現実的に不可能といえます。それは以下に挙げるような理由からです。

現実的なインプラントの本数

適切な間隔を空ける必要がある

インプラントとインプラントの間には、適切な間隔を空ける必要があります。インプラント同士が極端に近接していると、機能面や耐久面に支障をきたすだけでなく、そもそも骨との結合が正常に進まないこともあるからです。

顎の骨の状態に依存する

インプラントを埋め込める本数は、顎の骨の状態に依存します。無歯顎の症例でも患者さんによって顎の骨の幅や深さ、奥行きなどは異なるため、インプラントを何本まで埋め込めるかも変わってくるのです。

歯科医師の技術や経験が重要

インプラントは専門性の高い歯科治療です。埋入するインプラントの本数が多くなるほど、治療の難易度も高くなります。つまり、インプラントを何本まで埋め込めるかは、歯科医師の技術や経験にも依存するといえるのです。

ブリッジやAll on 4について知っておこう

ここまでは、インプラントを何本まで埋め込めるのかということについて、理論値と実測値を解説してきました。上述したように、インプラントは必ずしも「喪失歯:人工歯根=1:1」の関係で考える必要はまったくありません。すべての歯を失ったケースで28本のインプラントを埋め込むのは、あまりにも負担が大きく、さまざまな危険も伴うことでしょう。 そこで皆さんにぜひ知っておいていただきたいのが、ブリッジやAll on 4(オールオンフォー)といった選択肢です。

インプラントのブリッジ

ブリッジは、欠損部に橋を架けるような形で人工歯を装着する装置で、インプラントを支台歯とすることが可能です。健康な歯を削る必要がないため、一般的なブリッジのデメリットを回避できます。インプラントの埋入本数も減らすことができる点も患者さんにとっては大きなメリットとなります。

ンプラントのブリッジ

無歯顎に適応されるAll on 4

All on 4は、4本のインプラントを埋め込んで、総入れ歯の形をした上部構造を装着する治療法です。すべての歯を失ったケースでも4本のインプラントを埋入するだけで、理想的な歯並び・噛み合わせ・審美性を獲得できるのです。患者さんの顎の骨の状態によっては6本のインプラントが必要となることもありますが、それでも喪失歯の数だけインプラントを埋め込んだ場合より費用が安く、心身への負担も少なくできます。

All on 4

まとめ

今回は、失った歯の治療法であるインプラントは何本まで埋められるのか、という疑問にお答えしました。インプラントは理論上、失った歯の数だけ埋められますが、現実的にはさまざまな障害が立ちはだかります。そもそも、たくさんのインプラントを埋め込まずに済むような治療法が開発・普及しているため、本数制限に悩む必要性はあまりないといえます。もちろん、失った歯の本数や残存歯、顎の骨の状態によってはインプラントの埋入処置に制限が加わることもありますので、必ず技術が高く、経験が豊富な歯科医師に相談することが大切です。

江東区東陽町でインプラント治療の経験豊富な歯科医師をお探しであれば、いつでもお気軽にナオデンタルクリニックまでご相談ください。当院では、多様なインプラント治療に対応できる院長がインプラントの相談を無料で承っております。

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