ナオデンのインプラントブログ
Home / インプラントブログ / 歯茎を切らないフラップレスインプラント手術とは

歯茎を切らないフラップレスインプラント手術とは

カテゴリー: インプラント治療・手術

インプラント治療で相談に来られた方の多くは、手術に伴う痛みやトラブルに不安を感じられているようです。とくに外科手術を受けるのが初めてという方は、心配な点が多々あることでしょう。

今回はそんなインプラント手術に伴う痛みや腫れを軽減し、トラブルが起こるリスクも最小限に抑えられるフラップレスインプラントについて、江東区東陽町のナオデンタルクリニックが詳しく解説をします。

フラップレスインプラントとは

フラップレスインプラントについて知る前に、まずは通常のインプラント手術の手順をおさらいしておきましょう。

インプラント

通常のインプラント手術

通常のケースに適用されるインプラント手術では、始めに歯茎を切開します。メスで切り開くのは、インプラントを埋め込む部分だけではありません。手術中の視野を確保するために、やや広い範囲に渡って切開線を入れるのです。

その上で顎骨に穴を開けます。ドリルを挿入する位置や角度、深さなどは手術を執刀する歯科医師の技術によってコントロールされます。

フラップレスインプラント手術

フラップレスインプラント手術では、歯茎の切開がありません。「サージカルステント」と呼ばれるマウスピースのような形をした装置の誘導を受けて人工歯根を埋入するため、歯茎の切開による視野の確保が不要なのです。

サージカルステントは、歯科用CTで撮影したデータを活用してコンピューター上で設計する装置で、人工歯根を埋め込む最適な位置・角度・深さが記録されています。手術の時はそれをお口の中に装着していただくことで、安全性と確実性が確保された人工歯根の埋入処置が実現します。従来法のような術者の知識や経験、技術に左右される面が極めて少なくなるのです。歯茎をメスで切らないため、術後の腫れや痛みも抑えられます。

サージカルステント

フラップレスインプラントのメリット・デメリット

フラップレスインプラントを適用した場合には、次に挙げるようなメリットとデメリットがあります。

【メリット】

手術中の出血が少なく、感染リスクも低い

歯茎を切らないフラップレスインプラントでは、手術中に出血することがほとんどありません。直接的な損傷を受けるのは、直径3~5mm程度の人工歯根を埋入する部位だけです。当然ですが局所麻酔が効いているので、痛みも感じません。また、傷口が極めて小さいことから、手術中・手術後の感染リスクも低くなっています。

傷の治りが早い

フラップレスインプラント手術後の傷口は、とても小さいです。人工歯根を埋入した部位は縫合する必要もありません。そのため傷の治りも標準的なインプラント手術を適用した場合よりも早くなっています。手術後に生じる痛みや腫れも抑えられます。

手術後の歯茎・骨の吸収が少ない

歯茎をメスで大きく切開する従来法では、手術後に歯茎や骨の吸収が起こりやすくなります。とりわけ高い審美性が要求される前歯のインプラント手術を実施した場合は要注意です。歯と歯の間を埋めている「歯間乳頭(しかんにゅうとう)」という歯茎が下がって、審美性を大きく低下させるリスクがあるからです。フラップレスインプラントを適用した場合は、そうしたリスクを最小限に抑えられます。

手術への恐怖心が軽減される

従来法でのインプラント手術も適切な知識・技術を持った歯科医師が執刀すれば、医療事故のリスクを最小限に抑えられます。ただやはり「歯茎を剥がす・切り開く」という処置を伴うことで、手術への恐怖心が高まってしまう方も少なくありません。フラップレスインプラントであれば、歯茎を切る必要がなく、サージカルステントの誘導に従って人工歯根を埋入できるため、患者さんが不安に感じる要素を一掃できるかと思います。

【デメリット】

専門的な知識と豊富な経験が不可欠

フラップレスインプラントは、手術のプロセスこそシンプルではありますが、術前の診断・分析を念入りに行わなければなりません。なぜなら、フラップレスインプラントは歯茎の上から骨を見ずに人工歯根を埋め込むからです。人工歯根を埋め込む最適な位置は、すべてコンピューターが自動で設定してくれるわけではなく、歯科医師が細かく調整する必要があります。それを行えるのは、通常のインプラント手術にも精通している歯科医師のみです。

先進の医療設備が必要

フラップレスインプラントを適用するためには、歯科用CTやインプラント手術をシミュレーションするソフト、サージカルステントを作成するための機器などが必要となります。そうした先進の医療設備が整っている歯科医院は一部に限られます。

適用できない症例もある

フラップレスインプラントは、すべての症例に適用できるわけではありません。顎の骨の状態が悪かったり、周囲の血管や神経の位置に問題が合ったりする場合は、通常のインプラントしか適用できないこともあります。フラップレスインプラントも決して万能ではないのです。

途中で通常の術式に切り替える場合がある

手術中に想定外の要素が見つかった場合は、途中で通常の術式に切り替えることがあります。手術前に行うデジタルシミュレーションも完璧な結果が出るわけではないため、そうしたリスクも踏まえた上で、フラップレスインプラントを選択することが大切です。

フラップレスインプラントの費用は高くなる?

フラップレスインプラントは、通常のインプラント手術よりも費用が高くなるのが一般的です。サージカルステントの作成費用も含めて、50,000~100,000円程度の料金に設定している歯科医院が多くを占めます。

ちなみに、江東区東陽町のナオデンタルクリニックでは、フラップレスインプラントを適用した場合でも通常料金で治療を行っております。フラップレス手術の追加費用はかかりませんので、歯茎を切らないインプラント治療がお望みであれば、ぜひ当院までご相談ください。インプラント治療の経験豊富な院長が無料でカウンセリングいたします。

まとめ

今回は、歯茎を切らないフラップレスインプラント手術について、江東区東陽町のナオデンタルクリニックが解説しました。歯茎を切らないフラップレスインプラントでは、術中の出血が少なく、術後の痛みや腫れを抑えられる、傷の治りが早い、歯茎・骨の吸収が起こりにくい、手術への恐怖心が軽減される、といったメリットが得られます。

ただし、知識と経験が豊富な歯科医師でなければ、安全に実施できない点も忘れてはいけません。そんなフラップレスインプラントについてもっと詳しく知りたいという方は、お気軽に当院までご連絡ください。

The following two tabs change content below.
ナオデンタルクリニックに関わるすべての皆さんが輝けるような医院を目指しています!!